国宝と重要文化財の違いって、何ですか?

国宝と重要文化財の違いって、何ですか?

美術館に行くと、色々な国宝や重要文化財を見る事が出来ます。
ですがこの二つ、いったいどのような違いがあるのだろうと思う事はないでしょうか。
国宝と重要文化財について考えてみましょう。

 

まずは文化財というものがあります。
文化財というのは、日本で生まれ、長い歴史の中で育まれ守り続けられて来た日本の財産といったものです。
その文化財でも専門家によって調査され、審議され、歴史的にも文化的にも価値が高いと認められると保護の対象と考えられるようになります。

 

その文化財の中でも価値の高いものが重要文化財となります。
その重要文化財の中でも特に価値の高いものを国の宝として認定し、国宝となるわけです。
日本における重要文化財の数は、2020年1月の時点で、建造物が2,509件(5,122棟)で、その内国宝が227件です。
美術工芸品が10,735件で、そのうち国宝が890件になっています。

 

さかのぼること明治時代に、文化遺産の調査や保護が始まりました。
ですが文化財保護法という法律が出来たのは、昭和25年のことです。
実は昭和24年に法隆寺金堂の壁面が火事で焼けるという事があり、それがきっかけで出来た法律でした。
その後は日本の発展とともに、町並みがどんどん変わって行きましたので、一層、文化財保護が重要とされるようになりました。

 

では国宝に指定される条件というのはどういうものなのでしょうか。
まずは重要文化財に指定されなければなりません。
これは文化庁が行う調査に基づき、文部科学大臣が、文化審議会の意見をもとにして決めることになります。
そして重要文化財に指定されてから10年以上たったものが、国宝候補となります。

 

文化審議会は美術工芸品の場合は年に1回開かれており、その時に国宝にするかどうかを審議しますが、審議しても国宝が指定されない年も、もちろんあります。

 

この重要文化財や国宝は誰が管理するのでしょうか。
それは所有者が管理するということになります。
ですが、重要文化財に指定されると、修繕や保存にかかる費用の補助金が出ますし、相続税の控除や固定資産税が減税されます。

 

日本における国宝の価値って、どのようなものなのでしょうか。
実は日本の国宝は世界から見ても、すごいと言われています。
これほどまでに素晴らしい美術工芸品や建造物が残っている国は類を見ないのです。

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