国宝・迎賓館赤坂離宮のすごさ

国宝・迎賓館赤坂離宮のすごさ

東京の四ツ谷駅から歩いて7分位の所に、「おーっ」と思わず感嘆の声が出てしまうような白亜の宮殿があります。
それが国宝、「迎賓館赤坂離宮」です。

 

テレビや写真等でたびたび紹介されたりするので、誰もが一度は見たことがある建物だと思います。
外国からの要人との首脳会談、晩餐会等が行われ、また要人が宿泊することもあります。
国際関係において最高の舞台を整える時は、必ずこの赤坂離宮が使われることになります。

 

以前は「迎賓館赤坂離宮」の見学は、毎年夏だけ、それも抽選でということになっていました。
ですが2016年から通年公開となり、現在では予約なしで見学することが出来ます。(但し和室別館は予約が必要になります)
ですが急に首脳会談や晩さん会等の予定が入ったりする事がありますので、行く前に公開日程を確認した方がいいかもしれません。

 

この「迎賓館赤坂離宮」は、1909年に10年ほどの年月をかけて完成されました。
当時、ご結婚を控えていた皇太子(後の大正天皇)のための東宮御所の予定でしたが、結局、豪華すぎるということで、明治天皇の意に沿わなかったため、皇太子がお住まいになる事はありませんでした。

 

設計は明治を代表する建築家、片山東熊によるものです。
ヨーロッパの宮殿と遜色のないものを造るようにとの要請で、当時の最高の学者、芸術家、技術者たちが集められて、粋を極めた宮殿が完成したのです。

 

1968年に迎賓館としての改修工事が始まり、1974年に迎賓館として開館しました。
2006年に2年あまりかけて大改修され、2009年に国宝に指定されました。

 

この迎賓館は地下1階、地上2階建ての宮殿ですから、高さはありません。
ですがその分、建物は左右対称に鷲の翼のように前方に湾曲しながら広がり、全幅116メートルあります。

 

玄関を入ると、レッドカーペットが敷かれた、小ホールへ続く中央階段があります。
階段の両側の壁はフランス産の赤い大理石、見上げると天井は金箔で輝き、豪華なシャンデリアがきらめいています。
もうこの時点で、あまりの華やかさに圧倒されてしまいます。

 

二階の国賓のためのサロンに使われる「朝日の間」、部屋の名前の由来となっている朝日を受ける女神の天井画が素晴らしいです。
室内の装飾はフランス18世紀様式のもので、建設当時にフランスから輸入したものが現在でも使われています。

 

公式晩餐会が開かれる「花鳥の間」には、壁に見事な七宝の額が30程飾られています。
明治時代の名画家と名工が作り上げたもので、現在ではとても作ることが不可能と言われている程すごいものです。

 

どの部屋もどの部屋も、豪華絢爛、荘厳な雰囲気が漂い、日常から一時離れた異次元の世界に入った気持ちになります。

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